GRID2 - PC ミニレビュー

GRID2
評価が悪い GRID2 ですが、少しやりこんでみるとだんだん味が出て来ました。

コクピットビューやサルテサーキットやLMPやランボやポルシェやサリーンや怪しい日本語や英国風カッコイイBGMが廃止されたわけですから少なからず不満点もあります。
しかし、逆に考えると低予算なのに割りと頑張ってるなという感じ。
序盤のつまらなさを克服すれば4年目あたりからだんだんおもしろくなります。



ESPN とタイアップ
演出

ゲーム内の架空のレース・イベント「WSR」がESPNとタイアップしており、ニセ番組で紹介されるムービーが年度クリアのたびに挿入されます。
安いっぽい猿芝居ではないのがちょっと意外です。
ただ、日本語吹き替えが大げさでわざとらしいので英語モードで遊んだほうが GRID っぽくて良いかもしれません。どうせ何を言っているのかわからなくてもゲーム進行にはほとんど影響しない内容です。
ちなみに、このWSRなる団体はスモールスタートで観客受けが良ければ思いつきで新しい形式のレースを追加してしまうという凄いシステムで運営されており、人気のバロメータはソーシャルメディアという今時の設定。

4年目のガレージ
年をおうごとにガレージが立派になります。
また、使える車のクラス(Tier)も開放されて、次第にレースがスピーディーになって難易度が高まっていきます。

1年めのガレージ
ゲーム性

金ではなく、人気度つまりフォロー数が報酬。
フォローするファンの数が多くなれば、新しいイベントがアンロックされ、使用出来る車種も増えていきます。
また、GRIDシリーズの伝統でAIが良くも悪くもアグレッシブです。
遅いと平気で当ててきますし、殺人ブロックもこなします。
ですので、序盤は結構ストレスフル。
今回もフラッシュバックは健在ですが、ちょっと使いにくくなってしまった上にクラッシュしやすい設計(壁に当たると不利な方向に振られる)になったため、頻度が高くなります。

ただ、うまく敵車のラインを予測した動きができるようになれば、印象も変わってきます。
が挙動が少し特殊なので結構やりこみが必要です。

挙動

よくあるアクセルオフ>オンで慣性ドリフト開始のスタイル。
もしくはヨーを掛けてサイドブレーキ。
お釣りをもらいやすくなったというか、振り返しの速度が早い車(特にFR車)が多く、前作より気持ちよくドリフトができません。
その代わり、微妙なアクセルワーク(ハーフスロットル)を要求するようになっており、こちらも操作デバイスによっては難しいことになってきます。
私のG25/27の設定
しかもステアリング操作が忙しい為、GRID で使っていた軽めのフォースフィードバックにしています。
ゲーム内では以下の様な漢字。

遊びを5%に
ゲーム内FFB設定
パリが美しい
キャリアモードはイベント数が結構多い上に同じコースの繰り返しで飽きてきますが、周回数が少なめなのが(多くて4周か4分)せめてもの救い。

グラフィックはぱっと見それほどオブジェクトやポリゴンが多くないのですが、ポストプロセスなどフィルター効果できらびやかに見せています。
少し眩しいステージが多く、コースによっては勘に頼らざるを得ないケースも。

一方で、後半ステージはほとんど夜間ステージとなり、見通しが悪い上にスピードレンジも高くなっていきます。
Caterham-Lola の車で峠フルステージを2台でバトルするのですが、長いので集中力が試されることに・・・


リプレイが最悪

カメラが2種類くらいしか無い感じのどうでも良いリプレイ。
Codemastersさんは DIRT2 以降どんどんリプレイが悪化の一途をたどっています。
次回作あたりは、リプレイも削ってくるのではないか?というお粗末さです。
ボタン連打でさっさとスキップできるのは最後の良心?

総括

ズバリ「GRID2 は GRID を焼き直した ちょい劣化GRID」。
前作が好きだった人はおすすめしません。
GRID(1)が非常にお金がかかっていてよくできていたことが再確認できるタイトルです。
Windows7環境でも普通に動作するので、あらためて遊んでみる事をおすすめします。
GRID2が駄作か?ということですと、まあ佳作といったところでしょうか。